脳梗塞は冬の病気?夏の病気?

 脳梗塞が発生する季節というのはこれまで研究者による見解が分かれていました。暖かい場所から寒い場所へ移動した際の急激な温度変化が影響し、血圧が大きく変化することが原因で起こるヒートショックなどは、特に冬場にリビングから浴室への移動などで起こることが多いとされ、寒い時期が多いという印象を持ちます。

 しかし、平成30年4月に発表された国立循環器センターの研究の実験データからは、世代間による差異はあるものの、どの季節も一定の割合で発生し、季節を問わず1年を通して注意すべき病気であるということが分かりました。(2011から2015年までの5年間に国立循環器センターで入院治療を受けた急性期脳梗塞患者2965例(中央値75歳、女性1170例)が対象)

【季節ごとの脳梗塞患者割合】

(図1)季節ごとの脳梗塞患者割合

引用元:国立循環器センタープレスリリース「脳梗塞は冬の病気?夏の病気?」より(図1)季節ごとの脳梗塞患者割合

 冬場(12月~2月)、春(3月~5月)、夏(6~8月)、秋(9~11月)に分けた場合の入院件数を年齢(75歳超)、病型(心疾患に原因をもつ心原性脳塞栓症)、入院時重症度(NIH Stroke Scaleで10点以上に該当する中等症~重症例)に分類して解析した結果が上の図です。

 全体を通して見ると秋の件数がやや少ない以外に季節差が無いことが分かります。

 一方で75歳超の患者、心原性脳塞栓症患者、中等症~重症の患者に限定して調べると、いずれも冬の割合が目立って高くなる為、脳梗塞に関しては夏より冬に注意した方が良いようですね。

参考元:国立循環器センタープレスリリース「脳梗塞は冬の病気?夏の病気?」

 http://www.ncvc.go.jp/pr/release/20180425_press.html