熱中症による死亡の9割は室内だった!

東京都監察医務院が公表しているデータを紹介します。

東京都監察医務院といえば、フジテレビで放送していた月9ドラマ『監察医 朝顔』が頭を過る方も多いのではないでしょうか?
東京都監察医務院とは、死体解剖保存法第8条に基づいて東京都23区内で発生したすべての不自然死(死因不明の急性死や事故死など)について、死体の検案及び解剖を行い、その死因を明らかにする仕事をしてます。

各月の平均最高気温と熱中症死亡者数(令和2年)

 
平均
最高
気温
熱中症死亡者数
性別 死亡場所別
屋内 屋外
6月 27.5℃
7月 27.7℃
8月 34.1℃ 196人 114人 82人 184人 12人
9月 28.1℃ 4人 3人 1人 3人 1人
  200人 117人 83人 187人 13人
引用元:令和2年夏の熱中症死亡者の状況 東京都福祉保健局

上記の数字をご覧いただければわかる通り、200人のうち、熱中症による屋内での死亡者数は、187人。全体の約93%以上を占めている。次に、図2をご覧ください。年代別では、70歳代~90歳代の方で全体の82%の人が占めている。70歳代~80歳代で比べてみても、全体の70%以上を占めている。このデータを見て誰でもわかる通り、70歳以上の方は、熱中症には注意が必要ということになる。

令和2年夏期の熱中症死亡者数(年齢別・男女別)

引用元:令和2年夏の熱中症死亡者の状況 東京都福祉保健局

環境省熱中症予防情報サイトでは、啓発資料がダウンロードできる。そちらの図3『高齢者のための熱中症対策』の資料を確認すると、エアコンを上手に利用するように記載がされている。もちろん、至極当然のことではあるが、図4をご覧いただくと、エアコンを設置しているが使用していない方と、エアコンの設置がそもそもない方だけでも89.9%に上る。

高齢者のための熱中症対策

参考:環境省 熱中症予防情報サイトの『高齢者のための熱中症対策』の表面の上部。
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/pr/heatillness_leaflet_senior_2021.pdf

令和2年夏期の熱中症死亡者(屋内死亡者)のエアコン使用状況

  屋内死亡者数 エアコン設置・使用の有無
設置有 設置無 不明
使用有 使用無
48人 2人 22人 23人 1人
  28人 1人 12人 14人 1人
20人 1人 10人 9人
単身住まい 139人 13人 80人 43人 3人
  78人 8人 40人 28人 2人
61人 5人 40人 15人 1人
合   計 187人 117人(内故障22人) 66人 4人
15人 102人
  割合 100.0% 62.6%(内故障11.8%) 35.3% 2.1%
8.0% 54.6%
引用元:令和2年夏の熱中症死亡者の状況 東京都福祉保健局

エアコンを使用した方がいいと言われているのは世間的に広まっており、家族・ケアマネージャー・訪問介護スタッフなどの介護に関わる全ての方が利用者に対してエアコン利用の声掛けを行っていると考えるが、それでも利用されずに命の危機に晒されていることが、今回のデータでご理解いただけたと思う。私はこのデータを見て感じたことは、夏だけでも、ショートステイや有料ショートなどを利用し、声掛けがうまくいかないのであれば、命の危機からリスク回避を検討し実行に移すことが、福祉や介護に携わる者として、大事なことの一つなのではないかと考えさせられました。このデータが皆様のお役に立てれれば幸いです。